MRI検査は腰痛診断に必要なの?

背中が痛い女性

腰痛で病院に行くとMRI検査を受けることになる場合も多いかと思います。

そこで映しだされる神経と思われがちな白くて太い筋は、神経ではなく髄液です。

 

そこに何かが当たっていようとも痛みが起きることはあり得ません。

そういう事実から考えてみても、腰痛の原因を探るためにMRI検査をすることは、

ほとんど無意味です。

 

最近は日本整形外科学会、日本腰痛学会でも「重篤な脊椎疾患の兆候がなければ画像

検査をする必要はない」「患者が望むこともあり現状では約八割で画像検査をするが、

画像で原因がわかることは多くない」「加齢で起きる骨の変化を画像で示して、そのた

めに状態が悪いと思い込ませるのは逆効果だ」とする見解が示されています。

 

日本以外の先進国ではもともと、腰痛患者に対してMRI検査を行なうことはまずあ

りませんでした。日本の医療現場は、いまになってようやく″誤った検査方法、診断結果、治療方法〃を見直すようになってきた段階を迎えたといえるわけです。

 

いずれにしても、椎間板ヘルニアが腰痛の原因になっていることはまずないという事

実がはっきりとしてきたからこそ、椎間板ヘルニアという診断結果そのものが以前に比

べて減ってきているわけです。

 

脊柱管狭窄症、すべり症、分離症などにしても、痛みとの関わりは、椎間板ヘルニ

アと大きくは変わりありません。腰痛が出ていない健康な人でも同じような状態になっ

ている場合は多いのです。

 

「痛み」はどこで感じられるのか

 

それでは現実として、腰痛はどのように起きているのでしょうか。

それを考えるうえではまず、「人はなぜ痛みを感じるのか」を知っておくべきです。痛みというものは、神経の先端、末端でキャッチされ、その電気信号のようなものが

脳に送られることから感じられます。

 

覚えていただく必要はありませんが、専門的にいえば、乳酸、ブラジキニン、たんぱ

く分解酵素、セロトニン、ヒスタミン、カリウムイオン、アセチルコリンなどが神経終

末で痛みとして感じ取られる物質です。

 

従って、神経のないところに損傷が起きても、痛くはありません。

骨、椎間板、軟骨、爪、毛には神経がありません。そのため、骨がポキリと折れたと

きにも痛くはないのです。

 

「いや、そんなことはない。自分が骨折したときは痛かった」という人もいるかと思い

ますが、それは骨の損傷による痛みではありません。骨折した部位の周辺の筋肉が断裂

するなどして生じている痛みです。

 

一時、軟骨の成分でもあるグルコサミンやコンドロイチンなどを飲んでいれば、軟骨

の痛みをやわらげてくれるようにさかんにコマーシャルされていました。それにしても、

科学的にはあり得ないことです。

 

なぜかといえば、軟骨が減ったり、こすられたりしても、そのこと自体で痛みが発生

することはないからです。

 

こうした事実を隠しきれなくなったためなのか、最近は、ヒアルロン酸やグルコサミ

ンやコンドロイチンのCMなどからも「痛み」に関する表現が少なくなりました。事実

ではないことを効果として謳うのは許されないので、どこかの機関から警告が入ったの

かもしれません。

 

筋肉のほかには、靭帯や腱、膜にも痛みを感じる神経があります。そのため、これら

の箇所が損傷したときには、それ自体の痛みは発生します。

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