柔らかい筋肉とは?無緊張状態を作り、ピンポイントで腰痛を治す

腰痛で体をかがめる男性

ピンポイントで筋肉の異常を治せるというのは、特定の場所の硬くなった筋肉を軟らかくできるということです。

 

適切な対処法をとれば、驚くほど筋肉が軟らかくなります。

そして、それは「痛みがなくなること」「腰痛が完治すること」とイコールで結ばれます。

腰痛に苦しんでいる人であれば、腰回りの硬くなった場所に指を入れようとしても一センチほどしか入らないと思います。

軟らかくなれば、10センチ、指が入るようになります。

二の腕やお尻のぷよぷよしたところと同じくらいの軟らかさです。それは、たぷたぷした脂肪ではなく、筋肉の無緊張状態です。

 

腰痛状態にない健康な筋肉を触ると、腰痛持ちの方は、あまりの軟らかさに皆さん、びっくりします。

一般の人に限らず、医師や研究者もそれだけ軟らかい筋肉を目の当たりにすると、一様に目を自黒させます。

 

どうしてかというと、これだけ筋肉を無緊張状態にするのは、これまでにはできないことだったからです。

筋肉が軟らかくなれば痛みはなくなります。それがすなわち腰痛が治るということ、第腰痛とは縁のない体になるということです。

 

 

ストレッチやマッサージで筋肉を柔らかくすることは難しい

腰痛になったとき、すなわち筋肉が緊張しているときに、多くの人たちは、症状を悪化させる可能性が高い治療を受けがちです。

それは何も、麻酔の注射や痛み止めの薬を打ったり飲んだり、湿布を貼るなどといった行為に限られたことではありません。

 

  • 伸ばすこと(ストレツチ、牽引)
  • 揉むこと(マツサージ)
  • 叩くこと(整体、カイロプラクティック)
  • 強く押すこと(指圧)

 

これらのすべてが腰痛の際には危険です。

腰痛が出ているようなときには、筋肉の柔軟性がほとんどなくなっているので、筋肉の線維が断裂しやすくなっています。

軽い筋肉痛くらいであれば、適切なストレッチを行なうことで乳酸を排出して、筋肉痛をやわらげることはできます。

しかし、筋肉の緊張が強い場合には、ストレッチを行なうのは危険です。

専門家の指導にもとづいて行なう場合にしても、危険が伴うのは変わらないと考えておいたほうがいいでしょう。

 

揉むというとマッサージがそうですが、マッサージのあと、「揉み返し」の痛みを感じたことがある人は多いと思います。

揉み返しというのは、筋肉の線維が切れてしまい、その筋肉を治そうとしている状態です。

揉み返しがひどくなると三日間ほど立てなくなる場合もあります。

筋肉の線維を横方向に動かそうとすれば筋肉は簡単に切れてしまうので、そういう行為を治療と呼ぶのは、とんでもない話です。

 

筋肉が切れると、カルシウムという物質で固めることになるので、筋肉は揉めば揉むほど硬くなります。

そして腰痛などの症状が治りにくい体になっていくのです。

ョーロッパなどにおけるマッサージは撫でるように行なわれて、揉むということはありません。

日本では揉むマッサージが当たり前のようになっていますが、そんな状況は、本来、あり得ないことです。

 

一肩叩きなどによる「叩く」、指圧などによる「押す」という行為も筋肉を緊張させやすいので注意が必要です。

多くの人たちが、お金を払って逆効果になる危険性が高いことをしているともいえるわけです。

「温める」「電気をかける」といつた治療法もあります。

これらの場合、悪化させる危険はあまりありませんが、完治は望みにくいものです。なぜなら、温めたり電気をかけても、筋肉は表面から一センチほどしか柔らかくならないからです(「軟らかくなること」と「柔らかくなること」は意味が異なります)。

 

下半身の痛みのほとんどは腰の深部の筋肉の緊張が原因となっているので、本当の意味での治すことにはつながりにくいのです。

温熱療法や電気治療は良くも悪くもならない場合が多いという認識でいるのがいいか

と思います。鍼や灸についても同じようなことがいえます。

日本で当たり前のように行なわれている腰痛治療にはさまざまなリスクがあるわけで

す。

腰痛箇所が腸骨より上か下か。腸骨より下の腰痛は慢性化して治りにくい

腰のマッサージ

「腰」というのはどこのことですか?

そんな質問をしてみれば、人によって指す場所はまちまちになります。

解剖学的には腰椎周辺の背部のことを指すので、肋骨(あばら骨)の下から腸骨(盤)の上までの五センチから10センチの範囲ということになります。

 

そう書くと、自分の痛みは腰痛に含まれないのかと悩む方もいるかもしれませんが、細かく気にする必要はありません。

腰のあたりから足の指の先まで、「下半身の痛みはすべて腰痛」と考えてもらつても問題はありません。痛みにしても、「痛み、しびれ、冷え、つつばり、重い、だるい、むくみ、ふるえ」と、症状を問わずに、腰痛として治すことができます。

 

痛みなどの症状が腸骨より上にあるか、下にあるかの違いでも、腰痛のタイプは分けられます。

腸骨より上の場合は、一般的な筋肉痛といえるもので、無理をしなければ三日から一週間ほど安静にしていれば痛みが消えることが多いはずです。

 

麻酔を使うと患部の筋肉を壊して固めてしまうと書きましたが、痛み止めの薬を飲んだり湿布を貼ることでも、筋肉の異常は慢性化します。そうやって痛みをごまかしながら無理をすることで、筋肉の線維はぶちぶちと切れていってしまうからです。

 

痛みが慢性化していないときはもちろん、慢性化していたとしても、緩消法で治すことはできますが(慢性化していれば治療に時間は要するようになります)、筋肉痛を慢性化させずに治す基本が休むことにあるのは間違いありません。

慢性化させないためにも、反発性の高いマットレスなどで十分な休息を取ることが大切です。

(マットレスの選び方については、こちらの腰痛に良いマットレスカタログ参照のこと)

 

一方、腸骨より下に痛みがある場合、大抵の病院では原因を特定できないことが多いと思います。この腰痛は、腰の筋肉が硬くなることにより腰から足先までの血行不良が

出て起こっています。

 

痛い場所で特定される「異常のある箇所」

臀部が痛い、ヒザが痛いなどと、人によって、つらい場所は違ってきますが「ここが痛い場合には腰の中のどの部分の筋肉に異常が起きているか」は特定できます。

臀部やヒザが痛いという場合も、その原因は腰の筋肉にあります。

 

なぜかといえば、腰には、足先までつながる血管や神経が通っているためです。下半身の痛みのすべてを腰痛と考えてもいいというのはそのためです。

たとえば臀部が痛い場合は、中心となる腰椎から七センチ外、背中から六センチ内側の筋肉の緊張が原因となります。

 太モモの外側や後ろ側が痛い場合は、中心となる腰椎から11センチ外、背中から9センチ内側の筋肉の緊張が原因です。

 

ヒザが痛い場合は、中心となる腰椎から10センチ外、背中から四センチ内側の筋肉の緊張が原因。ふくらはぎが痛い場合は、中心となる腰椎から5センチ外、背中から5センチ内側の筋肉の緊張が原因となります。

また、「動脈」が圧迫された場合は血行不良のために、痛み、しびれ、冷え、つっぱりが起き、「静脈」が圧迫された場合は血管内に老廃物が滞り、痛み、だるさ、むくみ、ふるえが起きます。

 

「神経」が圧迫された場合は運動信号が送れなくなり、間欠跛行が起こることもあります。間欠跛行とは、歩いているときに痛みやしびれなどが出てきて、少し休めばまた歩けるようになる症状です。

さらにいえば、特定の筋肉に異常があると、偏頭痛が起きたり突発性難聴が起きるということもわかっています。

原因を取り除くかたちで、腰痛はもちろん、そうした病気の治療までができるようになったのです。

骨盤や骨の歪みは優先して治療しなくていい

腰が辛いサラリーマン

あまり知られていないことですが、筋肉が縮むことによって骨がずれることはありますが、骨がずれても、そのこと自体で痛くなることはありません。

90度近いくらい腰が曲がっていながら、すたすたと歩いているような老人は「腰はまったく痛くない」と言っています。

 

たとえ腰が変形していても、筋肉に問題がなければ腰痛にはならないわけです。

仮に腰痛で苦しんでいる人に対して「体のゆがみを戻して痛みはそのまま残っている」のと「体のゆがみはそのままで痛みが消える」のとではどちらがいいかと考えてもらえば、ほとんどすべての人が後者を選択するはずです。

 

腰痛とはそれくらいつらいものだからです。

誤った常識ともいえる骨のことは、いったん忘れてください。

筋肉の問題をなくしてしまえば、痛みはとれるし、周辺の骨も正しい状態に戻っていきます。

 

参考のために書いておけば、見た目にはっきりと体が曲がっているようなときにも、一時間ほど治療をすればまっすぐになる場合がほとんどです。

 

病院でパーキンソン病という診断名をつけられていた患者さんの話です。

その人は、90度にも近いほど腰が曲がっていましたが、緩消法で体はまっすぐになりました。

少し時間はかかりましたが、 一日十時間の治療を十二日間行ないました。

つまり合計で120時間かけて筋肉を軟らかくしたことで、この症状がおさまったということです。

 

パーキンソン病は、脳内の神経伝達物質のひとつであるドーパミンの減少から起きるとされている病気で、ふるえ、すくみ足、前傾症状などが代表的な運動症状に挙げられます。

 

まずは筋肉の問題を優先して解決!

先天性変形性股関節症が悪化して歩くのが困難になっていた女性も、それまで医師に勧められていた筋トレをやめて、緩消法に切り替えました。

それまでは毎日、マッサージに行き、痛み止めの薬を飲むなどして、なんとか短い距離なら松葉杖を使って歩けるといった具合だったそうです。

日常生活に支障が出ていたのはもちろんです。

 

しかし、筋肉をほぐすことを始めたことですぐに良くなりだして、半年後には健康な人たちと変わらない生活ができるようになりました。

それまではちょっとした移動にもたいへんな苦労をしていたのに、ツアー旅行などにも参加できるようになりました。

そして、自分の足で階段を上って展望台の上まで行けたというのです。

 

原因さえわかっているならば、こうして治せる場合が多いのです。

この女性の場合、しっかりと歩けるようになり、自信を持てたため、その後には人工関節を入れる手術を受けています。

この場合もやはり、筋肉の問題を先に解決することで、そういう道筋をたどることができているのです。

ほぼ100%の腰痛は自分で治せる。医者が直せない腰痛も治る

腰が痛い中年男性

腰痛は「病名(症状)がはっきりとしていて、医師による手術などの治療が必要なも

の」と「一応、病名(症状)はあっても医師による治療ができないと思われるもの」と

に分けられます。

 

事実がどうであるかは別にしても、日本の病院では一般的に、椎間板ヘルニア、脊椎

分離症、脊椎すべり症、腰部脊柱管狭窄症、変形性脊椎症、骨粗しょう症、化膿性脊椎炎などが前者に分類されます。

 

そして後者になるのは腰痛症、筋肉炎症、筋筋膜症などです。

 

腰痛で病院に行った場合、椎間板ヘルニアなどと診断されなかったとすれば、腰痛症か、ぎっくり腰と診断されることがほとんどのはずです。

 

では、腰痛症とは何を意味するのかといえば「腰が痛い症状」のことです。

つまり、腰が痛くて病院に行って腰痛症と言われるのは、頭が痛くて病院に行って「頭痛ですね」と言われるのと変わらない診断結果です。

 

ぎっくり腰は急性腰痛症とも言い換えられます。

したがって、ぎっくり腰と診断されるのは「あなたは急に腰が痛くなったんですね」と言われるのと変わらないわけです。

 

筋肉炎症とは、筋肉痛のことです。

急な運動、過度な運動などにより筋肉が炎症を起こして腰痛になるケースです。中腰で荷物を持ち上げようとしたときなどにもそうなるように、ぎっくり腰と区別しにくい部分もあります。

 

筋肉の炎症は3日間ほど安静にしていれば治まる場合が多いのですが、炎症を起こしている筋肉を助けようとして他の筋肉に負荷がかかると、痛い部分が広がり、慢性腰痛になってしまいます。

また、筋筋膜症は筋肉や筋肉を包む筋膜が、負荷や疲労などから痛むようになることなので、筋肉痛の一種と考えてもらえばいいでしょう。

 

腰痛も改善させるプラシーボ効果

「プラシーボ効果」という言葉を聞いたことがある人も多いと思います。

これは正当な薬を処方したようなフリをして、ただの粉末・固形物などの「偽薬」を服用させても効果がみられることを指しています。

 

そして実際のところ、海外では、約90%の確率で効果を確認できたという実験データも出されています。

免疫の分野で高名な日本の先生が、実際の患者を対象として調査してみたところ、80%の効果を出せたということでした。

ひとりの患者の診療時間を少し長くして、患者との信頼関係を築いていけば、あと10%は伸ばせる」と話していました。

 

つまり、さまざまな病気に悩んで来院する人たちに偽薬を処方するようにしていても90%の確率で効果を出せるということです。

 

患者を薬漬けにしないためにも、いい意味でプラシーボ効果を応用することも、やり方としては考えられます。

それと同じように考えていいかは別にして、椎間板ヘルニアの手術にしても、プラシーボ効果の範囲内の効果しか期待しにくいものだともいえるわけです。

慢性腰痛は筋肉を柔らかくすれば治る

腰に手をあてる男性

痛みには「急性」のものと「慢性」のものがあります。

靭帯断裂といったケガなどをすれば急性の痛みも出ますが、慢性の痛みの原因となる

のは筋肉だけです。

 

「慢性腰痛はすべて筋肉の問題」だと言いきれるわけです。

腰痛に悩んでいる方は、いくら病院で椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄症などと診断され

ていたとしても、その診断名は忘れてください。

 

病院で言われたことをなかなか疑えないという人もいるかもしれません。しかし、病

院が根拠としているはずの西洋医学では、どちらが事実なのかがはっきりしています。

切り傷や打ち身、ウイルス感染といった例を除けば、痛みの原因は筋肉の問題以外に

ないということは科学的に解明されているのです。

 

日本の医学部生であれば、必ず教科書とするはずの『標準生理学』という本は1000ページを超える厚さの専門書ですが、その中では「痛み」について解説されている部分は5ページほどしかありません。

それでも、そこにはちゃんと「筋の収縮によって痛みが起こる」と書かれています。

 

医学部で教育を受けて医者になっている人たちは、それを見逃しているのか、読んで

いても忘れてしまっているのではないのでしょうか。

 

医学における核心といえる部分でありながら、扱いはこの程度です。こんなところにも点数主義の教育による弊害が出ているといえるのかもしれません。

事実は事実で、変えようのないことです。それを忘れてしまっている日本の医学は、

科学を否定してしまっていることにもなるのです。

 

骨がずれていたり曲がっているのが腰痛の原因であるような説明を受けた人も多いと

思われますが、それも事実ではありません。

 

MRI検査は腰痛診断に必要なの?

背中が痛い女性

腰痛で病院に行くとMRI検査を受けることになる場合も多いかと思います。

そこで映しだされる神経と思われがちな白くて太い筋は、神経ではなく髄液です。

 

そこに何かが当たっていようとも痛みが起きることはあり得ません。

そういう事実から考えてみても、腰痛の原因を探るためにMRI検査をすることは、

ほとんど無意味です。

 

最近は日本整形外科学会、日本腰痛学会でも「重篤な脊椎疾患の兆候がなければ画像

検査をする必要はない」「患者が望むこともあり現状では約八割で画像検査をするが、

画像で原因がわかることは多くない」「加齢で起きる骨の変化を画像で示して、そのた

めに状態が悪いと思い込ませるのは逆効果だ」とする見解が示されています。

 

日本以外の先進国ではもともと、腰痛患者に対してMRI検査を行なうことはまずあ

りませんでした。日本の医療現場は、いまになってようやく″誤った検査方法、診断結果、治療方法〃を見直すようになってきた段階を迎えたといえるわけです。

 

いずれにしても、椎間板ヘルニアが腰痛の原因になっていることはまずないという事

実がはっきりとしてきたからこそ、椎間板ヘルニアという診断結果そのものが以前に比

べて減ってきているわけです。

 

脊柱管狭窄症、すべり症、分離症などにしても、痛みとの関わりは、椎間板ヘルニ

アと大きくは変わりありません。腰痛が出ていない健康な人でも同じような状態になっ

ている場合は多いのです。

 

「痛み」はどこで感じられるのか

 

それでは現実として、腰痛はどのように起きているのでしょうか。

それを考えるうえではまず、「人はなぜ痛みを感じるのか」を知っておくべきです。痛みというものは、神経の先端、末端でキャッチされ、その電気信号のようなものが

脳に送られることから感じられます。

 

覚えていただく必要はありませんが、専門的にいえば、乳酸、ブラジキニン、たんぱ

く分解酵素、セロトニン、ヒスタミン、カリウムイオン、アセチルコリンなどが神経終

末で痛みとして感じ取られる物質です。

 

従って、神経のないところに損傷が起きても、痛くはありません。

骨、椎間板、軟骨、爪、毛には神経がありません。そのため、骨がポキリと折れたと

きにも痛くはないのです。

 

「いや、そんなことはない。自分が骨折したときは痛かった」という人もいるかと思い

ますが、それは骨の損傷による痛みではありません。骨折した部位の周辺の筋肉が断裂

するなどして生じている痛みです。

 

一時、軟骨の成分でもあるグルコサミンやコンドロイチンなどを飲んでいれば、軟骨

の痛みをやわらげてくれるようにさかんにコマーシャルされていました。それにしても、

科学的にはあり得ないことです。

 

なぜかといえば、軟骨が減ったり、こすられたりしても、そのこと自体で痛みが発生

することはないからです。

 

こうした事実を隠しきれなくなったためなのか、最近は、ヒアルロン酸やグルコサミ

ンやコンドロイチンのCMなどからも「痛み」に関する表現が少なくなりました。事実

ではないことを効果として謳うのは許されないので、どこかの機関から警告が入ったの

かもしれません。

 

筋肉のほかには、靭帯や腱、膜にも痛みを感じる神経があります。そのため、これら

の箇所が損傷したときには、それ自体の痛みは発生します。

椎間板ヘルニアで腰が痛いのは本当か?

ヘルニアで悩む男性

日本で常識のように語られてきた腰痛の知識には、医学、生理学、解剖学の常識とはかけ離れたものが多すぎのようです。

一般の人たちがそんな固定観念にとらわれすぎているというだけの話ではありません。

それよりもむしろ、医療現場でそうした〃誤った常識″がまかり通っているところに問

題があるのです。

 

たとえば少し前まで、「椎間板ヘルニア」が腰痛の代名詞のようにもなっていました。

腰痛で悩んでいる人たちに聞くと、5年ほど前は80%くらいの人たちが椎間板ヘルニアと診断されたことがあるという回答でした。

しかし現在は、それが15%くらいにまで減ってきています。

椎間板ヘルニアになる人がそれだけ減ったのかといえば、そういうことではありませ

ん。

この数年のあいだに、病院の側が椎間板ヘルニアという診断名を安易に使わなくなったというだけの話です。

 

椎間板とは脊柱を構成する骨と骨のあいだにある軟骨で、「飛び出す」「脱出する」という意味のラテン語です。

 

この椎間板がずれたように飛び出して神経にあたると、神経を圧迫して痛みやしびれを起こすというのが、これまで多くの日本の医師たちがしていた説明です。

しかしそれは、ちゃんと医学を学んだ人間であれば、日にできる言葉ではないほど事

実に反することです。

 

なぜなら椎間板は、神経よりもやわらかいものだからです。

医学生であれば必ず大学で手に取るはずの医学書にも「椎間板が神経にあたっても、

痛みやしびれが出ることはない」と書かれています。

 

60歳以上の人間の約80%はヘルニアという事実

 

ある程度の年齢になって椎間板が飛び出るというのは、年をとって白髪が増えたというのと変わらないほど普通のことです。

実際に「60歳以上の人間の76%がヘルニアだ」という発表もされています。これは

もちろん、腰痛の出ていない人も含めての数字です。

 

ヘルニアと腰痛の関連性がいかに低いかは、この事実からも証明されています。

それにもかかわらず、腰痛患者が来れば、当たり前のように椎間板ヘルニアと診断し

ていたというのはおかしな話です。

 

本当に神経が潰れていれば、それこそ排便排尿障害や下肢の運動麻痺が出ることにな

ります。

その場合は、精密検査をして、原因を突き止めなければなりません。そんな症状が出

ていなければ、そういつた面での心配はないのです。